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杉浦日向子さん特集と『性欲の文化史』

NHKで放送していた『コメディー お江戸でござる』での杉浦日向子さんのきもの姿にめっぽう憧れていて、どれくらい憧れていたかというと、夕食時に家族で番組を見ていて「あたしもこんなふうにきもの着て、人前で話ができるようになりたいよう」とダメ院生のわたしが身の程知らずに放言すれば、「褒めて育てる」が信条の母が「努力すればなれるかもよ」と励まし、現実をよくわきまえた父が「言うだけならタダ」と冷や水をあびせる、というやりとりが毎週繰り広げられていたくらい、憧れていました。

なので、本日発売の『ユリイカ 総特集 杉浦日向子』に書かせていただけたことは、ほんとうに嬉しいことでした。

すべての寄稿が杉浦さんと作品への愛にあふれています。杉浦さんと親しくしていた方がたの回想録もたっぷり収録されていて、わたしの他にも居るにちがいない「いつかはナマ杉浦さんにお目にかかりたかったが、それがかなわなかった人たち」を癒してくれます。
とりわけ、写真家の御令兄の手になる幼少期からのフォトグラフと、回想録がすばらしいです。

そんな充実した作品群において、杉浦さんの人物や作品ではなく「きもの姿」について一度も謦咳に接したことのない者がアレコレ云う拙稿は、場違いなこと甚だしいのですが、関係者の皆さまにはなにとぞご寛恕をいただき、御興味のある向きにはお目通しをいただければ、ありがたく存じます。

本日はまた、共同研究の成果『性欲の文化史1』(講談社選書メチエ)の発売日でもあります。女装の男娼、妊婦の胎内をモチーフにした見世物、ラブドール(ダッチワイフのすごく進化したもの)など、興味ぶかいトピックがてんこ盛りです。こちらも、よろしくお願いします。

Sugi_2 ■ ユリイカ 2008年10月臨時増刊号 総特集 杉浦日向子
定価 本体1238円+税
青土社
ISBN 978-4-7917-0184-1

もくじは コチラ



Seiyoku_4 ■ 性欲の文化史 1 講談社選書メチエ424
井上 章一編著
定価 本体1600円+税
B6判259頁
講談社
ISBN 978-4-06-258424-1
洋装下着を流行らせたのは、ほんとうに勤労女性だったのか?
なぜ戦前の男子学生は「したくてもじっと我慢」でいなければならなかったのか?
歴史の陰に、性あり。
人間の本質を見ずして、ほんとうの歴史は語れないのだ!
大本教から球体関節人形まで、「魏志倭人伝」の日本女性論から女装男娼まで、時代も地域も縦横無尽に論じ尽くす、珠玉の論考集。
(カバー解説より)

= 目  次 =

まえがき――文化のなかに性を読む (井上章一)

1. 遊廓の形成と近代日本――「囲い込み」と取締り (永井良和)

2. 性教育はなぜ男子学生に禁欲を説いたか―― 一九一〇-四〇年代の花柳病言説 (澁谷知美)

3. 出口王仁三郎の恋愛観・男女観――『霊界物語』を中心として (原 武史)

4. 日本女性は不淫不妬?――中華文人の日本風俗観察小史 (唐 権)

5. 女装男娼のテクニックとセクシュアリティ (三橋順子)

6. 「胎内十月」の見世物を追って (川井ゆう)

7. 「人体模倣」における生と死と性 (西村大志) 

8. 兄妹性交の回避と禁止 (露木玲、青木健一)

あとがき (井上章一)

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