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【呼びかけ】福島の小中学校の75%が「管理区域」レベルの汚染。子どもが入ったらいかんでしょ!

 なんかもうSFですよね。現実が。

 すでにご存じの方も多いとは思いますが、4月14日の記事によれば、福島県の小学校の75.9%が、「放射線管理区域」なみに汚染されているそうです(『東洋経済』オンライン4月14日記事「確実に広がる放射能、福島県内学校の75%が放射能「管理区域」レベルの汚染」→コチラ)。

 「放射線管理区域」とは、放射線量が高いため、不必要に立ち入ってはいけないエリアのこと(*1)。具体例をあげれば、病院のレントゲン室や大学の実験室など。入り口にこういう(↓)マークが貼ってあります。じつに4分の3以上の小中学校がその基準を超えていたというのです。

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 さらに、全体の20.4%で、管理区域よりも高レベルの放射線量が観測されました。このエリアは、より深刻で、「個別被曝管理」が必要とされる場所。「線量計」を持たせるなどして個々人の被曝量を管理しなければならない場所です。原子炉まわりで働く人が「線量計」持たされますよね。20.4%の小中学校は、そのレベルの危険にさらされているということです。

 これら深刻なエリアふくむ75.9%のエリアは、不必要に立ち入ってはいけないのだから、とうぜん、そこで勉強したり、運動したり、メシを食ったりしてはいけないわけです。用事をすませたらサっと出なくてはならない。何時間も居てはいけないのです。そのことを知らせるため、原子力学者の武田邦彦氏のいうように、校門にあのマークを貼るべきです(*2)。

 が、現実はというと、すでに新学期が始まっており、生徒たちは学校生活を過ごしています。

 これヤバイんじゃないか?

 こういう場合、ふつう、教育委員会などが動きますよね? けど、被災者でもあるパレスチナ研究者・早尾貴紀さんの報告(→コチラ)によれば、福島県の教育委員会は文科省の指示を待っている状況なのだとか。

 しかも、文科省は子どもに「10ミリシーベルト/年」という基準を適用しようとしている(『毎日新聞』4月13日記事→コチラ)(4/20訂正。現実はもっと悪く、文科省は子どもにも20ミリシーベルト/年を適用しようとしていました。詳細は4月20日エントリを)。

 これ、ものっそいヤバイ数字です。国際放射線防護委員会(ICRP)の1990年の勧告によれば、一般人の大人が1年間にあびていい限度は「1ミリシーベルト/年」だったからです。原子力機構のサイトでそういっています(→コチラ。スクリーンショットは同サイト。クリックで拡大)。

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  間違えないでくださいね。「大人」があびていい「限度」が「1ミリシーベルト/年」だったんです。今回、その10倍の数値を、「子ども」があびちゃってもしょうがない値として、国が設定したのです(4/20訂正。上にも書きましたが、現実はもっと悪く、文科省は子どもにも20ミリシーベルト/年を適用しようとしていました。詳細は4月20日エントリを)。またもお得意の「いきなり基準変更」。早尾さんの言葉を借りれば、「子どもを退避させないため」の指針というしかない(グラフはクリックで拡大)。

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 ついでにいうと、事故後の基準では、大人は「20ミリシーベルト/年」が目安とされました。これ、上記勧告でいうと、原発労働者なみです。老人も病人も妊婦も、みな現場レベルの基準が適用されているのです。

 なんかもう、エライ人たちが真顔で(ときには「大丈夫ですヨ」と笑顔で)恐ろしいことやってるのが、ほんとSF的。数年前の元沖縄県知事・大田昌秀さんのインタビューのタイトル、「軍隊は国民を守らない」を思いだしました(*3)。

 ということで、国のいいなりになっていたら、どうなるか分かったもんじゃありません。とりあえず、県外にいる者としては、子どもの集団疎開もしくは新学期を遅らせるなどの対処を福島県や教育委員会に要請するのがいいのではないかと思います。テンプレも用意しましたので、志ある方はよろしくお願いします。

■福島県 知事直轄県民広聴室
 電 話 024-521-7013
 FAX  024-521-7934
 メール koucho@pref.fukushima.jp

■福島県教育委員会
 電 話 024-521-7759
 メール k.kouhou@pref.fukushima.jp

---テンプレ---

福島県の小中学校の75.9%が「放射線管理区域」レベルにまで汚染されているとの報道がありました(『東洋経済』サイト4月13日)。

「放射線管理区域」であるレントゲン室や実験室では、作業を終えたらすみやかに退出しなければなりません。そのような場所で子どもたちが勉強や運動や食事をして何時間も過ごすのは、あまりに危険すぎます。

集団疎開もしくは新学期を遅らせるなどの措置を早急に取られるよう要請します。

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(*1) 3カ月間に累積1.3ミリシーベルトの放射線量が確認されれば、そこは「管理区域」に指定されます。これを1時間あたりに計算しなおすと、0.6~2.2マイクロシーベルト。福島県庁の4月13日発表の調査(→コチラ)によれば、ある小学校で、子どもが息を吸う地上1mの高さで空間線量率「6.1マイクロシーベルト/時」が観測されました。数値は空間に浮いている放射線量=外部被曝するぶんだけの値なので、吸い込んだりして内部被曝するぶん(甘く見積もって外部被曝と同じ量。武田邦彦サイト4月8日「原発 緊急情報(52)」参照 →コチラ)を足すと、6.1たす6.1で「12.2マイクロシーベルト/時」となり、もうこれは小さい子が中に入ったらいかんレベルです。

(*2) 武田邦彦サイト4月6日「原発 緊急情報(49) 新学期…人間ができる限度」(→コチラ)より。放射線管理区域に一般人をみだりに入らせてはならないことは、「電離放射線障害防止規則」その他の規則や法令で決められています。学校は規則/法令違反に問われないのでしょうか?

(*3) 大田昌秀インタビュー「軍隊は国民を守らない」『世界』2003年6月号。

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