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サーチナの「K-POP宣伝で韓国YouTube遮断」記事はガセだったようだ

 脱原発デモの不当逮捕のことはとりあえず他ブログ様にお任せし、ここで書きたいのは、9月12日10時5分付けで出回り、ある種の人たちの慰みものになった「ユーチューブが韓国を遮断 K-POP宣伝ツールに使った報い」というサーチナの記事がガセだったと見られる件。この記事の編集担当は金正一郎なる人物で、名前で検索かけたら分かるけど、まぁ、特定の考えをお持ちの方らしい。嫌韓流デモを称揚する記事も書いている。

 私が見たのは13時ごろ。あまりに現実離れした記事内容&偏向した言葉づかいだったので、ホントか?と思い、コピペをした上でニュースソースを探した。が、見つからない。同じようなことは他の人も考えているもので、ツイッターのまとめ記事があり、「遮断はどうも宣伝ツールを使ったからではないようだ」という話だった(*1)。

 23時ごろサーチナを確認したらすでに削除されていた。転載していた Yahoo! や nifty  もしかり。掲載しつづけられない内容と判断されたようだ。下に引用する2ちゃんねるニュース速報まとめによると、すでに19時38分ごろには削除されていた模様。テキストをコピーするだけでなくスクリーンショットも撮っておけばよかった。

 では、削除された記事の内容とは? ガセと見られる記事の全文は末尾にコピペするが、ポイントは次の2点。

 1) 「YouTube」が韓国からのアクセスを遮断したと発表。

 2) 理由は、韓国が国家ぐるみで「K-POP推し」をするためにYouTubeでツールを使った再生回数の「捏造」を行い、何百万回と再生数を上げているため。こういった「アタック行為」に対して措置が執られた。

 1)については、YouTube が発表、と堂々と書いてあるので、YouTube や経営母体の Google の公式サイトを閲覧したがそのような言明は見つからず、他の人も上記まとめ記事で同様の報告をしていた。代わりに、ソウルから普通にビデオをアップロードできるし、閲覧もできているという報告を夜になって見つけた(*2)。

 2)については、木村太郎が以前発言して謝罪した件であり、このことが証明されれば大ニュースになるはずで、他のサイトも当たったがサーチナだけだった。他の人も同様の報告をしていた。

 もうこりゃ、ガセ、でっちあげと断定してもよかろう。が、火のない所に煙を立てるためにもなんらかの材料が必要なわけで、2ちゃんねるニュース速報まとめ「英語もロクに読めないサーチナ、誤報で自分の記事をしれっと削除」(*3)では、『ニューヨークタイムズ』9月4日の「インターネットで名を名乗る」という記事(*4)の次の段落がそうなのではないかと見られている。

 Yet the complications are enormous. Even self-contained Internet services like Facebook have had difficulty enforcing “real name” systems. To achieve this on the borderless Internet would be impossible — as South Korea discovered with YouTube, a unit of Google. Rather than complying with the country’s policy on names, Google blocked uploads to YouTube’s Korean version and redirected users to YouTube.com, the site’s international version.

一部うまく訳せなかったけどだいたいこんな感じ。

 (訳文)
 しかし、事態は複雑さをきわめている。Facebookのような閉じたインターネット・サービスでさえ、「実名」システムを施行するのに苦労した。このことを境界線のないインターネットでやり遂げるのは不可能だろう――Googleの1部門である YouTube に discover された〔訳者注。見とがめられた、的な?〕韓国のように。Googleは韓国の実名政策に従うことなく、韓国版 Youtube へのアップロードをブロックし、国際版に転送した〔訳者注。韓国はインターネット実名制を2007年に導入。しかし、個人情報流出が相次ぎ、段階的に廃止することを今年8月に決定(*5)〕。

 なお、韓フルタイムは9月8日付けで上記NYT記事について「韓国のインターネット実名制、米紙が「マヌケなアイデア」と酷評」としてニュースにした(*6)。これは日本語記事。ここから着想を得た可能性もある。

 ネット記事を書いている知り合いによると、ネット記事原稿は依頼から締切の間がたいへん短く、ほとんど調査などできないという。だが、記事のアクセス数を上げるためにセンセーショナルさだけは求められる。それで、ウラの取れない情報をつなぎ合わせ、耳目を引く味付けはしっかりして、どうにか「でっちあげる」ということだった。

 金正一郎なる人物も、「あと○時間で書いてよ。K-POP批判でヨロシク」なんていう依頼を受けたんだろうか。今度は、「サーチナ編集担当が記事を削除 原稿の安請け合いをした報い」なんて記事でも発表したらどうかね。「しかし今回のように多数のネットユーザーに誤報を指摘されてしまってはどうしようもない」とか。

 つか、ここまで書いて思ったのだが、この人の肩書って記者じゃないんだね。「編集担当」ってナニ? 記事を書いた人は別にいるの? あるいは、そのへんに転がってるネット記事をつなぎ合わせて記事をでっちあげる係をサーチナ社では「編集担当」と呼んでいるとか?

 それに、13日10時時点で削除についての釈明をいっさい見つけられなかったが、関係者を侮辱する記事を出しておいてだんまりって、報道機関(と呼べるかどうかもあやしいが)としてどうなの? 私もうっかり誤報を出したことがあるが謝ったぞ。

 サーチナサイトのトップページの下のほうを見たら、「サーチナは「相互理解」を原点&目標としています」という冗談みたいな一言が書いてあった。

(追記 09/14) この記事について続報エントリあります。

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(*1) togetter「youtubeの韓国遮断は宣伝ツール使ったからではなさげ?」2011年9月12日 →http://togetter.com/li/187185

(*2) やまもといちろうBLOG「Searchina発のクソ誤報がwebで大拡散して恥ずかしいでござるの巻」2011年9月12日 →http://kirik.tea-nifty.com/diary/2011/09/serchinaweb-37c.html 
最初の1段落目は納得できないんだけども。下のほうで「なぜそういうことを最初に書いたかというと、最後まで読まない奴がたくさん出て、あいつは韓国人だ在日だとか言う馬鹿が後をたたないだろうから」というエクスキューズがあるのだが、いったん韓国文化をクサさないと、韓国擁護っぽいこと、というか、じっさいには擁護ですらなく記事は誤報というたんなる指摘すらできない世の中になったのかと背筋が寒くなる。

(*3) 2ちゃんねるニュース速報まとめ「英語もロクに読めないサーチナ、誤報で自分の記事をしれっと削除」2011年9月12日 →http://2ch-news.doorblog.jp/archives/52774649.html

(*4) Naming Names on the Internet, New York Times, September 4, 2011.
http://www.nytimes.com/2011/09/05/technology/naming-names-on-the-internet.html?_r=2&scp=1&sq=Naming%20Names%20on%20the%20Internet&st=cse

(*5) KBS WORLD「インターネット実名制度廃止へ 個人情報流出受けて」2011年8月12日 →http://world.kbs.co.kr/japanese/news/news_Dm_detail.htm?No=40409&id=Dm

(*6) 韓フルタイム(livedoor ニュース)「韓国のインターネット実名制、米紙が「マヌケなアイデア」と酷評」2011年9月8日 →http://news.livedoor.com/article/detail/5846988/

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↓ガセと見られる記事全文↓

ユーチューブが韓国を遮断 K-POP宣伝ツールに使った報い
2011年9月12日(月)10時5分配信 サーチナ

 Googleが運営する動画共有サービス「YouTube」が韓国からのアクセスを遮断したと発表。「韓国」と設定されているユーザーは動画をアップロードすることができなくなり、また再生にも規制が掛けられ、再生数も反映されなくなるという。

 何故このような処置が執られたのだろうか? 実は韓国は国家ぐるみで自国K-POP推しをするために「YouTube」を使い、何百万回と再生数を上げているのだ。通常「YouTube」では同一動画において、1ユーザーにつき1回までしかカウントされないが、韓国ではツールを使い複数のアカウントを切り替え再生数を捏造している。

 そのためブリトニー・スピアーズやアヴリル・ラヴィーンといった世界的トップアーティストよりも、少女時代の再生数の方が上になってしまっている。こういったアタック行為に対して処置が執られたという。

 韓国は「ブランド委員会」というものがあり、このようなYouTubeの再生数を伸ばす仕事が実在する。もちろん韓国側は表だって認めていない。木村太郎氏がこの件を発言したところ、干されてしまったことは記憶に新しいだろう。この発言により韓国の「ブランド委員会」からクレームが入り、圧力が掛かったと言われている。

 しかし今回のようにYouTubeに対策を取られてしまってはどうしようもない。今度はユーザーの設定国を偽装するツールを使ってでもアタックを仕掛けてくるのだろうか?(編集担当:金正一郎)

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