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芸術としての女性器@週刊ポスト9/10発売号にコメントなど

Hung

 アニャーセヨ、澁谷です。本日9月10日発売の『週刊ポスト』2012年9月21・28日号「オールカラー・沸騰 大論争! 袋とじ 芸術としての「女性器」一挙160 女性たちはこの「作品」をこう見た」にコメントを寄せています。

 見出しがすごいことになってるw 依頼された時は、「こういう作品あるんですけどー、ちょっとコメントくださーい」ぐらいのノリだったんだけど。とうとうあたしも袋とじデビューか

 字数の関係で掲載時はギュっと凝縮されてしまいましたが、もともとは以下のコメントを出しました。評価対象作品は、イギリスの男性アーティスト、ジェイミー・マッカートニー(Jamie McCartney)氏の "The Great Wall of Vagina"。氏のインタビューや作品の写真を見たい方は以下の「リンク」からどうぞ。べつにびっくり仰天するほどのものではないですが、感じ方は人それぞれなので、自己責任で見てください。

 ジェイミー・マッカートニー氏インタビュー→ リンク  リンク2

 作品 "The Great Wall of Vagina" 写真→ リンク

 もともと書いたコメントです。

 「アートか猥褻かという議論は百年以上前からあり、この問い自体に飽き飽きです。見る人によって違うとしか言いようがない。

 それより、この男性アーティストが包茎にコンプレックスを持つ男性のために作品を作らなかったのはなぜか、という問いのほうが興味深い。身近すぎて向き合うのが辛かったとか? 別の男性芸術家がペニスで類似の作品を発表していますが、立派な性器ばかりでつまりません。いわゆる粗チンの模型を集めて、「僕らのペニスは様々。自信を持とうよ」と男性が男性に呼びかけるの、新しいと思いますよ。

 仮に今回の作品がアートだとして凡庸です。アメリカ国旗をペニスで表現した作品が彼にはありますが、風刺が効いている分、そちらのほうがよほどラディカルです」

 「僕らの~自身を持とうよ」は、上記インタビューでのマッカートニー氏の同旨発言を反映してのもの。私も拙著『平成オトコ塾』で同じことを男性にたいして提案したところ、「すげー笑った!」と面白がってくれる人と、「オメーにいわれたかねーよ!」と怒る人の両極端の反応がありまして、いったい何がこの差を産むのか興味津々なところなのですが、まぁ男が男に呼びかけたほうがラディカルだよね。男同士のカラダのいたわりあいって、あんまりないし。

 「別の男性芸術家」とは Josephtailor のこと。「100」というペニスを100個並べた作品を発表しています。自己責任で見られる方のみ、作品の写真はコチラ

 「アメリカ国旗をペニスで表現した作品」はマッカートニー氏の“Old Glory”です。自己責任で見られる方のみ、作品の写真はコチラ

 男性が女性器で作品を作ってもお咎めナシなのはいいですね。男性器をモチーフにした作品を発表した女性は、いろいろと弾圧を受けています。

 男性ヌードを撮りつづけた大学教員の女性写真家は、美術学部の教師たちから、「男のペニスを写真にとってコーネルにとどまることはできない」といわれ、大学での職を失いました。

 ヒットラーの肖像に裸の男根を付け足して隣の男性に握らせた作品を発表した女性アーティストも、決まりかけていた大学での職を失ったといいます。

 1996年に発表された、シェリー・ローズのビニール製の男性の人形は、日本での展示にさいして「猥褻物陳列罪」で警告を受け、布をまとわされました。その裸のペニスにはピアスや注射器が刺さっていました(北原恵、1999『アート・アクティヴィズム』156-60頁)。

 そういえば、女性器アートといえば、ジュディ・シカゴ(Judy Chicago)の名前を外すことはできません。シカゴは1970年代、女性器をモチーフにした美しい模様をお皿に描き、食卓にズラっと並べたインスタレーションを発表しました。彼女の作品の解説と写真がのっているページはコチラ(英文)。

 美しいよねぇ。模型よりもこっちのほうが私は好き。

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 ついでながら、機を逸して告知し忘れましたが、ほんの数行、3月刊行の以下媒体にも書かせていただいております。タイトルは「2011年 アツいコンテンツ ベスト3」。1位、2位は東方神起のアルバム“Why --Keep Your Head Down”、『TONE』をチョイス。3位は……ここには書けない! アレです、アレ! ←これも自己責任でw

 宇野常寛・編著 『文化時評アーカイブス2011-2012』

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